【マクロVBA】「指定された値は境界を超えています。」の実行時エラーの原因と対策について

エクセルのマクロVBAのプログラムを作ったことがある方は誰もが経験があるエラーですが、

皆さんも悩んでいるのではないでしょうか。
プログラムを作った人は発生したエラーについて理解・把握できますが作ってない方はエラーが発生したらすぐに原因を理解するのは難しいです。

その中でも今回は「実行時エラー1004」の中の「指定された値は境界を超えています」
の発生する原因とエラーの対策について説明したいと思います。

同様のエラーが発生した場合には是非参考にしてみてください。
それでは見ていきましょう。

⬛︎「指定された値は境界を超えています」のエラーの原因について
⬛︎原因①:色を変える際のSchemeColorの指定に不備がある
1. ・原因の内容
2. ・対策方法
⬛︎原因②:保護したシートへの写真・図貼り付け
1. ・原因の内容
2. ・対策方法
⬛︎公式の説明
⬛︎まとめ

⬛︎「指定された値は境界を超えています」のエラーの原因について

まず、「指定された値は境界を超えています」のエラーが発生する原因から見ていきましょう。

現在確認できる原因としては下記の通りです。

①色を変える際のSchemeColorの指定に不備がある
②保護したシートへの写真・図の貼り付け

※確認できている原因を挙げています。
上記以外で発生の原因がある場合はコメントしていただけたら幸いです。

では各原因についてみていきましょう。

⬛︎原因①:色を変える際のSchemeColorの指定に不備がある

・原因の内容

SchemeColorとはオブジェクトの配色の色を変更する際に使用します。
SchemeColorは「1から80」で指定します。

では見本を見てみましょう。

Sub 図に色をつける()
ActiveSheet.Shapes("見本図").Fill.ForeColor.SchemeColor = 5
End Sub

見本のプログラムは「見本図」と言う名前をつけた図の
色をSchemeColorで変更するプログラムです。

今回は「SchemeColor＝5」で指示しています。
では実行してみます。結果はこのようになりました。

図が黄色に変化してますね。

では「SchemeColor＝81」で再度実行したいと思います。
プログラムはこちらです。

Sub 図に色をつける()
ActiveSheet.Shapes("見本図").Fill.ForeColor.SchemeColor = 81
End Sub

では実行してみましょう。

「指定された値は境界を超えています」というエラーが発生しました。

「SchemeColor」の前提条件として「1から80」となってます。
しかし今回は「81」と、条件以外の数値であることから
「指定された値は境界を超えています」というエラーが発生した仕組みになっています。

・対策方法

こちらの対策は単純です。
「SchemeColor」を使用する場合は「1から80」までの数値にしてください。

⬛︎原因②:保護したシートへの写真・図貼り付け

・原因の内容

つぎに保護したシートへの写真・図の貼り付け時に発生するパターンを見ていきましょう。

見本のプログラムを用意しました。
プログラムは下記の通りです。

Sub 写真の貼り付け()

Set OBJSHAPE = ActiveSheet.Shapes.AddPicture( _
　　　　　　　　  Filename:="C:\検証ファイル\見本写真.jpg", _
　　　　　　　　  LinkToFile:=False, _
　　　　　　　　  SaveWithDocument:=True, _
　　　　　　　　  Left:=ActiveSheet.Range("E7").Left, _
　　　　　　　　  Top:=ActiveSheet.Range("E7").Top, _
　　　　　　　　  Width:=ActiveSheet.Range("E7").Width, _
　　　　　　　　  Height:=ActiveSheet.Range("E7").Height) '貼り付け
End Sub

プログラムの内容として「Cドライブの検証ファイル」というフォルダに保存してある「見本写真.jpg」という写真を「E7」に貼り付けるプログラムになっています。